ポーカーで勝つために最も大切なスキルは、「相手のハンドを読む力」と「確率的に正しいアクションを取る力」の2つです。
テキサスホールデムで稼げる強い人は、例外なく両方のコツを身につけています。
ポーカー初心者の方には難しく感じるかもしれませんが、これから解説する内容を意識してプレイすれば、確実にポーカーが上達していくと思います。
ぜひポーカーのコツを覚えて、勝つための戦術をマスターしましょう。

ハンドレンジを意識する
ハンドレンジとは、ゲームに参加するハンド(手札)の範囲のことです。
例えば、ポケットペアが来た時に(9,9)なら参加して、(8,8)ならフォールドする人の場合、(9,9)以上がハンドレンジ内、(8,8)以下がハンドレンジ外となります。
ポーカーで勝てない人は、弱いハンドでも参加してしまうため負けやすくなります。
強いハンドに絞って参加することで、ゲームの勝率を高めることが出来ます。
世界のヨコサワ氏がオリジナルハンドレンジを作ったそうなので、一部編集したものをここに載せときますね
— SKY Games & Stocks (@SKYODHNER) March 27, 2021
詳しい内容はこちら
↓https://t.co/CuwKsaDK35#世界のヨコサワ#ヨコサワポーカーチャンネル pic.twitter.com/83XvHoxISW
一般的に参加して良いとされるハンドレンジは、上の表のような感じです。
左上に行くほど強いハンドで、右下に行くほど弱いハンドですね。
グレーになっている部分は全てフォールド。それ以外の色は、自分の後に控えている人数次第です。
自分の後ろの人数が多いほど、誰かが強いハンドを持っている確率が上がるため、参加するにはより強力な手札が必要になります。
数字の右に「o」と「s」が付いていますが、「o」はオフスート(2枚のマークが違う)、「s」はスーテッド(2枚のマークが同じ)という意味です。
自分より前にレイズするプレイヤーがいた場合、自分が参加できるハンドはより絞られます。
タイトにプレイしよう
初心者のうちは、弱い手札でもすぐコールして参加したくなりますが、これではなかなか稼げません。
その理由は次の3つです。
・大きく負けやすい
・そもそも勝率が低い
それなりに経験を積むと分かりますが、ポーカーで大きくマネーが動くときというのは、お互いに強い役が完成している時です。
例えば自分が「K,8」を持っていて、フロップが「K,10,3」だとします。
この時、トップペアが完成したのでベットしますが、相手は何も引けていなければフォールドするでしょう。
もし相手が「A,10」や「J,10」なら、一度はコールすると思いますが、ターンやリバーで強気のベットが来たら降りると思います。
もし自分が「K,8」の時、相手が「K,Q」や「K,J」を持っていたらどうなるでしょう。
先ほどのように、フロップに「K,10,3」が落ちたとすると…
こちらがベットすると、相手はコールかレイズしてきます。
自分もトップペアが出来ているので、レイズされても降りるわけにいきません。
お互いに強気にベットするので、最終的には大きなポットになって負けてしまいます。
つまり、自分が弱い手札でタイトなプレイヤーが相手だと「小さく勝って大きく負ける」というパターンになりやすいのです。
ドミネイトに注意する
先程の例の「K,Q」は、「K,8」をドミネイトしていると言います。
ドミネイトとは『支配する』という意味ですが、ポーカーでは圧倒的に優位なハンドを指します。
基本的に「K,8」が「K,Q」に勝つには、ボードに8が出てQが出ない状況しかありません。
ボードが「A,J,7,3,2」のように、何もヒットしなくても負けです。
勝率は約23%なので、4分の1以下ですね。
よくあるドミネイトのパターンは…
・「A」持ち同士のケース
→「A,10」で「A,Q」や「A,K」に負ける。
・ポケットペアを持っているケース
→「7,7」で「10,10」や「Q,Q」に負ける。
こうしたパターンは「大きくマネーが動きやすい」ため、ドミネイトされる回数を減らして、ドミネイトする回数を増やすことが非常に大切なのです。
「A」やポケットペアは強い手ですが、相手も参加してくるからには強いハンドを持っています。
「A,5」で「A,10」に負けたり、「5,5」で「8,8」に負けたりすることが多い人は、もう少しハンドレンジを狭くした方が良いでしょう。
特に、自分の前にレイズしているプレイヤーがいる時は、最低でも「A,10」以上、「8,8」以上は欲しいところです。
逆に「A,K」や「A,Q」を持っていれば、「A,J」以下を全てドミネイトできますし、「A,A」~「Q,Q」ならほぼ全てのハンドをドミネイトできます。
強いハンドを持っているほど勝率が上がるだけでなく、強気のベットができるため大きく稼ぎやすくなります。
また、微妙なハンドだと相手のブラフで降ろされることがありますが、強い手を持っていればブラフはむしろ大歓迎です。
こうした理由から、「ハンドレンジを意識してタイトにプレイする」ことの重要性が理解できると思います。
トーナメントの中盤以降はブラインドやアンティが大きくなるため、弱めのハンドでもスチールを狙うなど戦略が変わります。
弱いポケットペアは捨てる
「2,2」や「4,4」のようなポケットペアは、例えば「A,K」に対しても約52%の勝率がある強いハンドです。
ただし、より強いポケットペアに対しては勝率が2割以下まで下がる弱点があります。
大きく負けるハンドが存在する一方で、大きく勝っているハンドはまずありません。
場合によっては、フロップでもう1枚引いて「セット」の完成を狙うか、トーナメントでのスチール狙いには使えますが、堅実に行くなら捨てて良いハンドです。
相手のハンドを読む
テキサスホールデムで勝つには、相手のハンド(手札)を予想することが大切です。
相手のハンドを正しく予想するには、相手が「どんなハンドで参加するか(ハンドレンジ)」を理解する」ことと、相手の「アクションの傾向」を見極める必要があります。
同じテーブルのプレイヤーを注意深く観察していると、「どれくらいのハンドレンジで参加しているか?」や、「どういう状況でどのようなアクションをしやすいか?」が見えてきます。
特に注目すべきなのは、次の2つです。
・アクションの傾向
ゲームへの参加頻度
6人テーブルでプレイするなら、4~5回に1回くらいの頻度で参加する人は、一般的なハンドレンジでプレイしている可能性が高いです。
※9人テーブルなら6~7回に1回くらいが基準となります。
このようなプレイヤーが早いポジションからレイズで参加した場合、ハンドレンジ表のグレーの部分のハンドを持っている可能性は低いです。
つまり、「2~6」あたりを持っている確率は低く、「A~10」あたりを持っている確率が高いということですね。
これだけでも、相手の手札をかなり絞り込むことが出来ますね。
もし2回に1回くらいの頻度でゲームに参加する人がいたら、かなり微妙なハンドでも参加しているということです。
逆に10回に1回しか参加しないようなプレイヤーだと、かなり狭いハンドレンジの可能性があります。
つまり、「A,J」以上や「9,9」以上の可能性が高くなってくるため、自分が「A,10」や「8,8」を持っていても負ける確率が高いです。
また、ショーダウンまで行けば「その人がどんなハンドで参加したか」が見えるので、ハンドレンジを絞りやすくなります。

アクションの傾向
ターンやリバーで毎回のようにベット(レイズ)をする人は、ブラフの多いプレイヤーです。
逆にたまにしかベットせず、すぐにフォールドする人は素直なプレイヤーが多いです。
例えばフロップで「A,4,3」が落ちたとします。
相手が素直なプレイヤーだとして、こちらがポットの半分くらいベットすれば、ノーヒットなら降りるでしょう。
もしコールして来たら、「A」を持っているか、ポケットペアを持っている可能性が高いです。
レイズが返ってきたら、「A,K」や「4,4」などの強い手が考えられますね。
もし、自分が「A,9」を持っていてコールされた場合、勝っているか負けているか微妙ですよね。
そういう時は、ターンは様子見でチェックするのが無難です。
もし相手もチェックで返して来たら「A,5」や「J,J」あたりが想像できます。
この時点で、勝っている可能性が少し高いので、リバーで軽くベットしても良いと思います。
ターンでチェックした時に、大きめのベットが来たら「A,J」以上の可能性が高いですね。
一度はコールしても良いですが、リバーでさらにベットされたら降りた方が良いでしょう。
相手がフロップで降りる可能性が高そうなら、ブラフでもベットするのがおすすめです。
ポットが100ドルあるときに、50ドルのベットで相手を下ろせれば150ドル(3倍)になりますね。
つまり、3分の1以上の確率で降りてくれればプラスです。
もし相手がコールしてきたとしても、ターンで強い手が完成して逆転する可能性もあります。
適度にブラフを混ぜることで、他のプレイヤーに自分の手札を予想しにくくさせる意味もあります。
強いプレイヤーは必ずブラフを混ぜてくるので、どの程度のブラフを使っているかを観察しましょう。
かなり上級者でない限りは、ある程度の傾向があるはずです。
・フロップは必ずベットするが、それ以降は諦める。
・どこまでもブラフを仕掛けてくる。
・本当の時とブラフの時でベット額が違う。
・本当に強い時は、自分から仕掛けずにチェックレイズする
・本当は弱いが、強く見せるためにチェックレイズする
※チェックレイズとは、弱く見せるために一度チェックしておいて、相手のベットに対して大きくレイズすること。つまり実際には強いことが多い。
逆にブラフのパターンが少ない相手なら、比較的予想しやすいです。
例えばブラフ大好きの相手には、自分に強い手が完成するのを待って、敢えてブラフを誘うようなプレイで迎え撃つのが有効ですね。
このように相手のアクションを観察して、その傾向から自分の戦い方(戦略)を立てるのが勝ち方の秘訣です。
